本以外の話題
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杉江松恋不善閑居 新刊『名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド』のお知らせ
某月某日 このところかかりきりになっていた新編著が、先週末にようやく下版したのでお知らせします。 題名は『名探偵と学ぶミステリ 推理小説アンソロジー&ガイド』です。 ガイドの部分を先に。『ハヤカワ・ミステリマガジン』に連載していた「初心者のためのミステリ入門」4回に新稿を加えたもので、〈探偵〉〈トリック〉〈推理〉〈プロット〉といった...
杉江松恋不善閑居 北千住・ainwick booksと浪曲定席二日目・真山隼人ツキイチ独演会
某月某日 浪曲木馬亭三月定席の二日目に顔を出す。浪曲親友協会の春野恵子が、師匠である春野百合子の十八番「樽屋おせん」をかけるというので、楽しみにしていた。トリは澤順子で山本周五郎『日本婦道記』から「糸車」。けっこうな舞台でした。 終演後、つくばエクスプレスに乗って北千住へ。ここに昨年の暮れ、ainwick booksという新しい古本屋がで...
杉江松恋不善閑居 西別院・メアリ書房
某月某日 福井行の続き。 福井鉄道赤十字前駅の古書好文堂を出た。ここから北へ2.5㎞ほど行ったところにメアリ書房という古本屋がある。そのぐらいの距離なら歩いてもいいのだが、雪道なので無理だろう。GoogleMapで見たときは、福井駅からかなり離れているのでタクシーでも使うしかないかと思っていた。よく見てみると、福井駅を通っているえちぜん鉄道の西別...
杉江松恋不善閑居 赤十字前・古書好文堂
某月某日 実は先週、所用で福井県に行っていた。立ち寄ったことがあるが宿泊はしていない県の一つである。蟹が好きなので、旬の季節にいっぺん行ってみなければ、と思っていたのでようやく実現できた。東京駅から敦賀まで北陸新幹線が延伸したので、三時間少しで着く。 冬の北陸はひさしぶりで、しかも寒波の影響で連日の大雪であると聞いていた。さぞ雪が積もっていること...
杉江松恋不善閑居 赤字になっちゃうのでお仕事ください
某月某日 本日は午後から渋谷の大和田伝承ホールで国立劇場主催の花形演芸会があり、関西の真山隼人・沢村さくらのコンビが初めてトリを取るというので行ってきた。浪曲木馬亭の三月定席初日なのだが、これは仕方ない。浪曲のトリでも客は入るということを証明しなくては。心配しながら行ったのだが、ほぼ満員で安心する。「南部坂雪の別れ」お見事でした。 午前中から書き...
杉江松恋不善閑居 新しい単行本が出る、ような気がする
某月某日 単行本用の書き下ろしが難航していたのだが、二日前に見失っていたメモが出て来て、勘違いに気づいた。書こうとしていたテーマとずれていたのだ。修正したら、あっという間に書くべきことがわかった。もう大丈夫。 昨日は昼近くなって家を出て、お茶の水の東京古書会館へ。書窓展を覗いてから文藝春秋へ。とある企画のための打ち合わせである。終了後はまっすぐ帰...
杉江松恋不善閑居 一都二県を股にかけて
某月某日 朝いちばんで動いてJR常磐線の南柏駅へ。ここで定期的に古本まつりが行われているのである。地方の会と侮れない品揃えなので、なるべく足を運ぶことにしている。今回はなぜか落語や古典芸能関係の本が多く出ていた。大西賢一『落語の論理』(三一新書)などを買う。大西は立川談志の政治秘書で、議員を辞めて縁が切れたらしい。この本には談志との対談が収録されている...
杉江松恋不善閑居 他力本願でもたまには仕方ない
某月某日 昨日は一日外出をしていた。半蔵門線でとろとろ東に進んでいたのだが、途中で打ち合わせの相手から日時変更の依頼があり、錦糸町で下車。駅前でタコブツを買って一旦帰宅した。そこからまた別件の取材。仕事はあまり進まなかったが、雑誌企画とアンソロジー編纂の打診があったので一応の成果は残せた。他力本願で業務評定は2.0。 本日はこれから企画に関する打...
杉江松恋不善閑居 前橋で取材。本町「ふるほん書店」と城東「山猫館書房」
某月某日 本当は朝早く出て浦和に寄ってから向かうつもりだったのが、原稿を2本書いたこともあって遅くなってしまった。やむなく前橋に直行する。JRの駅に着いたら取材まで1時間あったので、急いで渋川駅行きのバスに乗る。一つ目の停留所である本町で降りて、100メートルほど歩いたところに煥呼堂という老舗の書店がある。3階がふるほん書店という名の古書コーナーになっ...