bookaholic認定2016年国内ミステリーベスト10選考会議「このミステリーがすごい」とこの3人が言います

2週間後の12月14日、翻訳ミステリー編に引き続き、国内ミステリーもあれをやっちゃいます。 多くのランキングは投票方式ですが、あえて数の論理を無視し、議論のみで順位を決めるという企画です。かつてCS「ミステリーチャンネル」内に存在した「闘うベストテン」と同趣向で、現在最強のミステリー評論家の一人である千街晶之さん、若手の俊英・若林踏さんをお招き...

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杉江の読書 bookaholic認定2016年度翻訳ミステリー第1位 『彼女が家に帰るまで』ローリー・ロイ(田口俊樹・不二淑子訳/集英社文庫)

杉江の読書 bookaholic認定2016年度翻訳ミステリー第1位 『彼女が家に帰るまで』ローリー・ロイ(田口俊樹・不二淑子訳/集英社文庫)

 町の婦人部の寄り合いから帰宅したはずの、エリザベスという娘が失踪した。住民の男たちが彼女の行方を捜し続ける中、その妻たちは各自の思いに心を乱されていた。エリザベスを最後に目撃した女性ジュリアは、我が子を生後数ヶ月で失ってしまったという事実からまだ立ち直れていない。男たちが働く工場近くで黒人女性が撲殺された事件に執着するマリーナは、夫に自分の考えていることを...

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川浪いずみ「本とせいかつ」#1

川浪いずみ「本とせいかつ」#1

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川出正樹・杉江松恋が選ぶ2016年度翻訳ミステリー・ベストテン結果速報

川出正樹・杉江松恋が選ぶ2016年度翻訳ミステリー・ベストテン結果速報

11月23日に行われたイベントの結果、以下が選出されました。 選評及び選考経過レポートは後日掲載されます。 第1位:『彼女が家に帰るまで』ローリー・ロイ/田口俊樹・不二淑子訳(集英社文庫) 第2位:『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ/ヘレンハルメ美穂・羽根由訳(ハヤカワ・ミステリ文庫)(リン...

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20161123「このミステリーがすごい」とこのふたりが言います。 川出正樹×杉江松恋

20161123「このミステリーがすごい」とこのふたりが言います。 川出正樹×杉江松恋

11月23日、祝日の夜にあれをやっちゃいます。 年末も近くなって、今年を代表するミステリーは何か、だんだん気になってきた方も多いのではないでしょうか。 多くのランキングは投票方式ですが、あえて数の論理を無視し、議論のみで順位を決めてみようと思います。かつてCS「ミステリーチャンネル」内に「闘うベストテン」という企画があったのをご記憶の方は...

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密林さんといっしょ(その3)

密林さんといっしょ(その3)

(前回の密林さん) 密林さんからのおすすめ本を教えてもらっていたのに、時間が経ってしまった。この間別に本を読んでいなかったわけではなくて、つげ義春を読み返したり、仕事に関する資料を集めたりといろいろあったのだが、まあ、要するにサボってしまっていたわけです。 図書館の起源は2週間ぐらいというのが普通だと思うので、なるべくその範囲で読んで感想を書くよ...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016年7月東海道再訪その1日本橋~保土ヶ谷宿

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016年7月東海道再訪その1日本橋~保土ヶ谷宿

(前回の街てくてくはこちら) おっとっと。 bookaholicの開設記念に趣味の街歩きについて書こうとしていたのだった。「街てくてく」というのはつまり私がいちばん好きなこと、気ままに街を歩いて疲れるまで歩いて、それ以上歩けなくなったら銭湯にでも入って体をほぐして、近くに古本屋があったら寄って、余力があったらビールでも飲みましょう、という...

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杉江の読書 『つげ義春全集8』(筑摩書房)

杉江の読書 『つげ義春全集8』(筑摩書房)

――しかし自分のすべてを捨てて蒸発するってのはなんだろう。 ――自分を「あってない」と観想するための具体的方法でしょう。(「蒸発」) 竹中直人が映画化した「無能の人」は、描かなくなったマンガ家・助川助三を主人公とする連作を元にしている。その第一作「石を売る」は「COMICばく5」1985年6月号に発表された。それに先行するのが1979年に描かれた...

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杉江の読書 『つげ義春全集7』(筑摩書房)

杉江の読書 『つげ義春全集7』(筑摩書房)

――それはウンコをするというよりも、腐敗した内臓を排泄しているのだった。 「大場電気鍍金工業所」の元工場長・金子さんは、メッキの毒に侵されて悲惨な最期を遂げる。つげ義春の作品には1960年代の「おばけ煙突」のように、社会的矛盾によって人間性を剥奪される状況がたびたび描かれてきたが、1973年発表のこの作品によってそうした主題が再び浮上することになった。...

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杉江の読書 『つげ義春全集6』(筑摩書房)

杉江の読書 『つげ義春全集6』(筑摩書房)

つげ義春の代表作「ねじ式」(「ガロ」1968年6月臨時増刊号「つげ義春」特集)が「ラーメン屋の屋根の上で見た夢」「ヤケクソになって描いてしまったもの」だという作者自身の言葉は常に真偽を問われてきた。だが、写実的な描写に注ぎ込まれた熱量は疑うべくもない。また、「目医者」のコマに模写元の写真があることなど、つげが本作のために行った準備の数々が判明している現在では...

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