杉江松恋不善閑居 旧聞・出町柳「吉岡書店」「井上書店」

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×4。イレギュラー原稿×1(エッセイ×1)、ProjectTY書き下ろし、ProjectTH書き下ろし。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

ずっと抱えていた評論原稿は日本文藝家協会の『文芸年鑑』でいよいよ追い詰められて書き出したら3時間ぐらいでするっと書けた。そういうもの。ついでに単発のエッセイ原稿のネタも思いついて、書きだしたら30分でするするっと書けた。そういうもの。この2本で時間がなくなって他の仕事はできず。仕事読書があまり進んでおらず、というか読んでも読んでも書きたい作品が見つからずに困っているところである。

昨年の京都行についてもうちょっと。洛東の今出川通り沿いは京都大学が近いので古本屋も多い、はずである。まず目に入ったのは吉岡書店で、店頭には実力の程をうかがわせる均一棚、中に入ると学生街らしく専門書が見事に揃えられた棚が目の保養で楽しい。落語関連の人文科学書でおもしろそうなものがあったのだが、熟慮の末に見送る。だって重そうなのだ。代わりに鎌田東二編著『神道用語の基礎知識』を買う。持ってなかったし、安かったのでちょうどいい。隣にも二号店があって、こちらはもうちょっと軽めの本が多かった。芸術関連のビニール装された本に見るべきものがあって、興味深く拝見する。京都の古書店地図が百円で売っていたのでありがたく購入。気づかなかったが、この二号店の前に店舗の写真撮影お断りという貼り紙がしてあった。以前になんらかのトラブルがあったのかもしれない。

この並びにもう一軒、井上書店がある。こちらも文学系を始め硬い本が多かったが、小説系で思いがけないものも置いてある。近所だったら買って帰るのだが、旅先なのといい加減荷物が大変なことになっていたので自粛した。この二店は次回もうちょっと早めに回ることにしたい。この他ビルの上階に星と蝙蝠という魅力的な名前の店があるはずなのだが、コロナの影響なのかお休みになっていた。残念。これもまた次回。

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