昨日は朝日カルチャーセンター新宿教室で〈昭和の小説を語る〉特別講座であった。チームM&Mのマライ・メントラインさんと90分、密度の高い話をした。時間配分には気を遣ったはずなのだが、やはり最後は巻き気味になり、少し超過してしまった。小林多喜二『蟹工船・党生活者』、小島信夫『アメリカン・スクール』、松本清張『ゼロの焦点』、小松左京『日本沈没』、田中康夫『なんとなく、クリスタル』を複数のモチーフでつなぎながら読んでいくという内容で、特に『日本沈没』と『なんとなく、クリスタル』をある点で関連させて話せた点に意味があると思う。アーカイブ配信もあるそうなので、よかったらご覧ください。
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