杉江松恋不善閑居 新刊は最低2年前に準備する必要がある

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某月某日

昭和の日で祝日だが午後いちばんまで仕事読書をして、その後新橋の貸し会議室に行って編集者と打ち合わせをしてきた。ここではProjectGと呼ぶが、新著のための打ち合わせである。既存の企画で新しい売り込みではないので、評点としては0。昨日の勤務評点は-1.0ということになる。原稿を書いてないし。

ProjectGは書き下ろしではなく、とあるありもの原稿を本にする、という企画だ。なので打ち合わせは、構成やスケジュールに関するものとなった。現在の感じだと、6月に初校を戻して7月に責了、8月に刊行という運びになるらしい。いつもぎりぎりまで原稿を書いている身からするとずいぶん余裕があって勝手が違う。取り決め通りにすれば8月に本は出ますので一つよろしく。

今年は大阪の東方紅楼夢と博麗神社秋季例大祭が両方とも10月になったので、9月〆切のつもりで構えていると地獄を見ることになる。紅楼夢はできれば8月に書き終わりたい。8月紅楼夢、9月博麗神社例大祭ということだ。

そうなると10月以降に体が空くことになる。ただし、連載が終わった「日本の犯罪小説」の単行本化に向けての作業と、来年刊行する本のための書き下ろしがある。後者はこの10月以降にまとめてやることになるだろう。いや、もっと前から始めろという話だけど。始めますとも。こっちは来月中旬に編集者と打ち合わせに行ってくる。

そんなわけで年内については書籍のための原稿書きスケジュールが見えてきた。来年の新刊が前述の2つだけになるか、それはまだわからない。わかっているのは再来年も本が出せるようにそろそろ持ち込みを始めなければならないということである。こういうのは最低2年はかかる。2026年に本を出させてくれる出版社、ただいま募集中である。

帰宅途中で目黒により弘南堂書店を久しぶりに訪ねてきた。鰻の寝床の振り分け式店舗はいつも通りの感じだったが、漫画ファンなら見逃せないであろうというお宝を新発見したのと、ハヤカワ・ミステリが増えていた。気になる人はお店へどうぞ。前田勇編『江戸語の辞典』(講談社学術文庫)が1200円だったので買う。先日、家のどこかにあったはずだと探してみたが見つからず、図書館で借りることになった。常備しておきたい本なのでこれは正しい買い物である。

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