7/15「ミステリちゃん」公開収録のおしらせ
君も大好き。 僕も大好き。 ミステリちゃん。 「ミステリちゃん」は、国内ミステリーのレビュー番組です。書評家・若林踏氏と杉江松恋が、毎月読んだ本の中からお気に入りの3冊をそれぞれ挙げて紹介しますよ。 今回も公開収録を予定しておりますので、7月15日(月)16時~、東京都内にてもし観覧希望の方がいらっしゃったらご連絡ください。こ...
幻冬舎『ヒッキーヒッキーシェイク』文庫化中止問題について
記憶は風化するものだから書きとめておきたい。 株式会社幻冬舎が津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』の文庫化にあたり、話がほぼ決まり、装幀や解説者依頼など造本の詳細まで決まっていた段階で出版の中止を作者に申し渡したという件である。その理由は、津原氏が幻冬舎刊の百田尚樹『日本国紀』に対してツイッター上でたびたび攻撃を行い、営業の士気を低下させたためであると...
これが2019年度上半期に読むべき翻訳ミステリーだ(下北沢B&Bイベント総括)
2019年の折り返しになる6月30日(日)、下北沢の書店B&Bにて年度の上半期を振り返るイベントの翻訳ミステリー編を行いました。登壇者はYouTube番組「翻訳メ~ン」の翻訳マン1号こと川出正樹氏と同じく2号・杉江松恋、ゲストに文藝春秋翻訳出版部長の永嶋俊一郎氏をお招きしての鼎談形式となりました。 まずは3者事前の採点に基づき、下位の作品から順...
これが2019年度上半期に読むべき国内ミステリーだ(下北沢B&Bイベント総括)
2019年6月29日(土)、いつもお世話になっている下北沢の書店B&Bさんで、「2019年度上期ミステリー総括(国内編)」のトークイベントが開催されました。鼎談に参加したのはYouTube番組「ミステリちゃん」に出演している若林踏氏と杉江松恋、そして年末bookaholic認定ベスト10選考者である千街晶之氏です。 イベントではあらかじめ3名が...
寸志滑稽噺百席其ノ十五のおしらせ
落語立川流の二ツ目・立川寸志さんが滑稽噺だけで百席を積み上げていく寸志滑稽噺百席、第七回からは会場を代えて新宿天神町17にこざいます香音里(こおり)にて開催しております(地下鉄神楽坂駅より徒歩3)。滑稽派の大看板を目指して日々奮闘する寸志さんは2017年度渋谷らくごの「楽しみな二つ目」賞受賞者でもあります。夜8時からの遅い開催ですので、仕事帰りにぜひ...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2019年6月・神楽坂サイクルと御茶ノ水ソラシティ古本市
ひさしぶりに用ができて新潮社にお邪魔した。この前にきたのは四月の「寸志滑稽噺百席」のときだから、もう一ヶ月以上経っている。ご存じない方のために書いておくと、これは落語立川流の二ツ目、立川寸志さんが開いている落語会で、一人で滑稽噺を百席積み上げ、それが終わることには真打になっていようという野望の下に企画されたのだ。会の手配その他を私がお手伝いしていて、現在は...
小説の問題vol.61 「ふたりの作家のグルーヴ感」 横山秀夫『第三の時効』 ・北方謙三『林蔵の貌』
私のようにのらくら生きている人間でも、日々の暮らしの中で疑問を感じることはある。以下は最近気になったこと。 一つは、先日刊行されたハワード・ヘイクラフト編の『ミステリの美学』(成甲書房)について。この本はミステリー評論としては古典の域に入る一冊で、読めば大いに知的な刺激を受けることができる。大昔に抄訳本が出たことがある本で、残念ながら今...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2019年6月・反町孫悟空、新丸子甘露書房
今から二十年近く前に、インターネット古書店のブームが来た。ブームが来たというよりも、それまではアナログでしかやり取りがなかった世界に、ようやくデジタルの波が押し寄せてきたのである。 自分に引き寄せていえば、店に行って棚から本を抜いて帳場に持っていくという作業を伴わず、目録だけを見て、そこから注文するという流れで本を最初に買ったのは、町田市にあっ...
芸人本書く派列伝vol.25 ビートたけし『やっぱ志ん生だな!』玉袋筋太郎『粋な男たち』
落語界一の大物・林家木りんの著書が出ていた。『師匠! 人生に大切なことはみんな木久扇師匠が教えてくれた』(文藝春秋)である。ただしこの場合の大物とは、文字通り新潮がでかいことを指している。林家木りん、192センチもあるのだ。190センチのアントニオ猪木より大きく196センチのジャンボ鶴田にはわずかに及ばない。父が元大関・清國なのだから...