木馬亭定席の最終日なのだが、連休明けで次々に連絡が来るため、机の前を離れることもできない。編集者は前日までお休みだったわけで、これは仕方ない。彼らにも彼らの人生があるんだ。午後遅くになって外出し、都内某所にてインタビューである。帰宅したらもう体力の限界で、それ以上お仕事はできなかった。
ちなみに昨日が〆切だった本格ミステリ大賞への投票も完了した。自分が候補者になっているので、創作部門のみの投票である。明日の金曜日は開票が行われるわけだが、一応待機とかしておいたほうがいいのだろうか。特に何もなければ自宅でいつも通り仕事をしているわけである。今月は9日に本格ミステリ大賞、15日に日本推理作家協会賞が決定する。後者は私も翻訳部門の選考委員として会議室に詰めているのだが、同じ部屋で短編部門候補になっている斜線堂有紀さんと議論をすることになるわけであるその短編部門と評論部門の選考は隣室で行われている。受賞作が決まると拍手なりの反応があるので、隣室にもその模様は伝わってくるだろう。落ち着かないかもしれない。でもそんなことは気にしないで選考をしなければなるまい。没頭できるようにもう一度本を読み返して、議論のためのメモも作っておこう、などと思うわけであった。
そういえば、本格ミステリ大賞はたしか、編集者に結果が伝えられ、そこから本人に連絡が行く、のだと記憶している。日本推理作家協会賞は逆で、本人にとりあえず連絡が来る。予選のときも同じで、そこで候補になるのを断った作家もいる。複数いる。あとから編集者に、なんで断ってしまったのか、と嘆かれたらしいが、そこではもうどうしようもないのである。
今回はどうしたらいいのだろうか。日本推理作家協会賞の選考中、編集者はやきもきしながら待っていてくれると思うが、いや、まったく気にしないでパピコとか食べながら普通の業務をしているかもしれないが、それはまあどっちでもいい。とにかく待っている編集者をあまり待たせすぎるのも気の毒なので、結果が出たら落選の場合でもとりあえず編集者に電話してくれるように事務局に頼んでおくか。それを聞いたらとっとと帰って家でたけのこの里でも食べてくれるだろうし。
本日は夕方まで仕事をして兜座で「寸志トリ噺50席」のお世話である。本日の寸志さんは「青菜」「景清」の二席とのこと。初夏らしくていいね。