午後一番くらいまで所用があったため、遅れて浅草木馬亭へ。なんとか定席四日目の天中軒雲月トリには間に合った。「男一匹天野屋利兵衛」、よいものを聴かせてもらった。
十八時から真山隼人ツキイチ独演会なので仕事読書をして時間を潰し、開演ぎりぎりになって戻る。
エッセイ浪曲「頭文字D」
善悪二人小僧
心の肩衣(長谷川幸延作)
曲師はもちろんすべて沢村さくら。
「善悪二人小僧」は主人を毒殺した十三歳の小僧がほとぼりを冷ますため遍路に出るが、一緒についてきた仲間が犯行を知っているため隙を狙って殺そうとするという展開になる。ご都合主義の嵐で、いかにも浪曲風で楽しい。後半は「小栗判官」的な展開にもなるし。現代だったら絶対に書かれることがない台本だろう。「心の肩衣」は文楽の跡目相続をめぐる物語で、芸道ものである。幸延の原作はちゃんと読んでないので探してみようと思う。終演後、日帰りする真山隼人と立ち話をしてから帰った。急いでいるようだったので、先日入手したちょっと珍しい本について聞くのを忘れる。この次会った時にでも改めて聞いてみよう。
本日はこれから第二十二回博麗神社例大祭である。申し込みを忘れるという失敗をしたが、なんとか〈空中回転ブランコ〉様のご厚意で間借り参加できることになった。せ02abにてお待ちしております。新刊『博麗霊夢によろしく』あります。