杉江松恋不善閑居 川崎「近代書房」「ブックスマッキー川崎店」

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×5、イレギュラー原稿×1(評論×1)。やらなければならないこと。の・ようなものの準備×1。ProjectMH×1。

東家三可子さんの会が終わり、豪雨の中を浅草から京急線経由で川崎まで移動した。ここのところ機会が何度かあったのだが、なぜかタイミングが悪く行きそびれていた近代書房を訪ねるためである。18時閉店なので急ぎ気味に。

旧東海道を京急蒲田駅前から西に歩いていき、大きな道に出たところでちょっと南に下ったところに近代書房はある。南武線沿いにある最上級の古本屋ということで、十代のころから足繁く通った店だ。闇の中に店頭棚が浮かび上がる。この充実っぷり、少しも変わっていなくて安心する。中の雰囲気もほとんど変わらない。左の壁が内外の文学書、右が人文科学書で奥が大型本という配置である。入口側と奥に帳場が二つあり、手前の方には稀覯書のガラスケースが設けられている。中央には仕切りのように棚が三本。このへんは珍しいものも含めてコミックやアダルトなどが多い一帯だ。近代書房の特徴はなんといっても壁際に設置されたスチール梯子で、高いところにある本はこれを使って取ることができる。機能一途の配置であり、良書を並べて売るということに特化しているのだ。値付けも他店に比べて比較的安いような気がする。稀覯書の値付けはしっかりしているので、緩急をつけているのだろう。下平富士男『坂野比呂志の大道芸』(亜洲企画)は持っていなかった気がするので購入する。

外に出てさらに南下すれば朋翔堂だが、あいにく開いていなかった。そこから繁華街を突っ切り、京成蒲田駅のほうへ斜めに戻っていったところにブックスマッキー川崎店がある。新古書店の佇まいだが、中に入ってみると趣味的な本が多いサブカルチャー特化店と知れる。入って右に児童書の棚があり、そこから右の壁に歴史書や新書、文庫などのゾーンがある。中央には趣味の本。ジャンルで分けているのでコンビニ本と意外な稀覯書が混在している。佐々木健介の自伝『光を掴め!』(メディアワークス)は珍しいので購入する。奥へ行くと、左側に珍しめのコミック棚があり、その奥にアダルトコーナーがある。左の壁際には民俗学や芸能、小説などのこれも珍しめの本を集めた一帯。中央に二列棚があって、その間は音楽とCDのコーナーだ。ここが最も充実しているように感じるのは店主の趣味なのだろう。帳場でお金を払うと、スタンプカードをくれた。祝日だからなのか、ダブルスタンプの日だという。ありがたいが、全部貯まるまで何回来ればいいのかしらん。

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