杉江松恋不善閑居 日吉「無人古着・古本屋ステルナ」

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×5、イレギュラー原稿×4(インタビュー構成×3、評論×1)。やらなければならないこと。の・ようなものの準備×1。ProjectMH×1。

ぎりぎりまで仕事をして川崎方面に用足しのため出かける。夕方になって体が空いたのだが、近代書房は定休日だしどうしたものか、と思案の結果、元住吉のブックサーカスへ。ところがすでに閉店していた。見れば18時までの営業になっている。あれ、以前はもっと遅かったような。仕方ないので線路の向こうの凸っと凹っとへ行くが、こちらも電気が消えている。木曜日定休なんだっけ。

完全に無駄足になってしまったが、思い出したことがあって日吉駅へ向かう。駅の西側に出て、商店街の中央をひたすらまっすぐ。店が途絶えて人家ばかりになると、その道が右に曲がる。曲がったらすぐくらいのところで右へ。上り坂を歩いていくとほどなく道の左側に見えてくる店がある。無人古着古本屋ステルナだ。日吉駅周辺をグーグルマップで検索したときに見つけて、以来宿題になっていた。

店の前には服を入れた大きなビニール袋がいくつも積まれている。看板もないし、知らなければ入るのを躊躇うような作りだ。扉を開けて中に踏み込むと、一面に服を掛けたハンガラーラックがあり、通路らしきものも見えない。その服の林を掻き分けて歩いていく。壁際に本棚があって、たしかに古本が置いてあるではないか。仕入れているというよりは、持ち主の本をそのまま出している感じである。値段は、日本語の本はどれも100円、洋書は500円、なぜかサッカー関係書だけ300円だという。奥の壁にお金を入れるスリットがあって、そこに投じるようになっている。監視カメラもどこかにあるのだろうか。こういうこともあろうかと駅でお金を崩してきてよかった。ダブリだが阿佐田哲也『雀鬼五十番勝負』があったので買っていくことにする。おもしろい体験をした。

店を出て、また元の道をとぼとぼ帰る。通り道なので当然古書ふもすけ堂へ。ダダ書房は18時閉店になったらしく、開いてなかった。

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