杉江松恋不善閑居 PCR陰性&玉川祐子さんの本出ます

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×7。イレギュラー原稿なし。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

一昨日の朝、起床時に違和感を覚えて検温したら37.6度あった。これはまずいということで新型コロナ対応で家族に話して自己隔離。PCR検査をやっている発熱外来に予約をして、午後に出かけていった。結果が出るのは翌日だという。仕方なく自己隔離を続けて翌日の午後5時、医師から電話があって陰性と言われた。やれやれ。今は熱もかなり下がってほぼ平常営業である。その間、メールなどはなるべく返していたが、もし漏れがあったら申し訳ない。そういう事情だったので、どうぞご寛恕を。

さて、ようやくAmazonに書影が出たので上記の告知である。『100歳で現役! 女性曲師の波瀾万丈人生』(光文社)が8月24日に刊行される。

しばらくずっと手がけていたProjectTYとは、約100歳の現役曲師・玉川祐子さんの伝記聞き書きだった。2022(大正11)年生まれの祐子さんは、奉公に出された先でレコードを聴いて浪曲師を志し、親を口説いて単身上京、紆余曲折の果てに当時天才少女浪曲師と言われた鈴木照子の弟子となった。めでたく鈴木照千代としてデビューできたのはいいが、ほどなくすなわち曲師への転向を命じられ、新たに三味線弾きの修業を開始する。そこから現在まで約80年現役生活を続けてきた鉄人だ。戦争や家庭の事情による中断などさまざまな事態はあったが、まるで自身が浪曲の主人公であるかのような波瀾万丈についてはぜひ本で。

祐子さんに驚かされるのは足腰や記憶も含めて実にお達者であることで、舞台の上はもちろん、身の回りについてもすべて自分でされる。100歳になってもこんなに元気でいられるのか、と驚嘆させられる存在なのだ。長寿のお守りとしてもどうぞ。

この本を無事に出せることになり、本当によかった。私の浪曲本第二弾である。単著・共著も含めると、『桃月庵白酒と落語十三夜』『絶滅危惧職、講談師を生きる』『浪曲は蘇る 玉川福太郎と伝統話芸の栄枯盛衰』に続く四冊目の演芸本ということになる。実はこのあとも演芸関係の企画はあるのだ。乞うご期待。

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