過去仕事 一覧

芸人本書く列伝classic vol.21 立川志らく『落語名人芸「ネタ」の裏側』

この連載は毎回博士から指示をいただいて原稿を書くというスタイルなのだけど、博士が漫才モードで指示を出している余裕がなさそうだったので、こちらから選ばせていただきました。今後はそういうことも増えるかもしれません(注:「芸人本書く列伝classic vol.19」で書いたように、このあたりから選書を任されるようになった)。 というわけで今回...

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芸人本書く列伝classic vol.20 松本ハウス『統合失調症がやってきた』

芸人本書く列伝classic vol.20 松本ハウス『統合失調症がやってきた』

コンビは別れないものだ。 それは立川談志の持論だった。十代のころから多くの芸人を見てきた談志の経験が言わせたものだろう。田中とは別れるな。まだ駆け出しのころの太田光も、会って間もないころの談志にそう言われたという。 コンビは別れないものだ。 そのことについてあれこれ申し述べられるほど、私は芸人について詳しくない。しかし、そこ...

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芸人本書く列伝classic vol.19 樋口毅宏『タモリ論』~メルマ旬報連載を辞めるつもりだった原稿

芸人本書く列伝classic vol.19 樋口毅宏『タモリ論』~メルマ旬報連載を辞めるつもりだった原稿

以下の原稿では樋口毅宏『タモリ論』をとりあげている。水道橋博士から、全連載で同書についてなんらかの形で書いてもらいたいという要請があったのだ。樋口氏はメルマ旬報の連載陣の一人であったので、その形で応援しようということである。 実はこのとき、メルマ旬報の連載を辞めるつもりでいた。正確に言えば、この原稿を送ってもし掲載を断られたら辞意を申し出るつもりでいた...

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芸人本書く列伝classic vol.18 立川談慶『大事なことはすべて立川談志に教わった』

芸人本書く列伝classic vol.18 立川談慶『大事なことはすべて立川談志に教わった』

立川談慶、1965年、長野県上田市生まれ。 おそらくは史上初の、慶應義塾大学卒という学歴を持つプロの落語家である。 前座名は立川ワコール。 故・立川談志門下には一時期奇妙な名の前座が多かったが、その中でも群を抜いて変わった名であると思う。名前の由来は、入門前に務めていた社名から。勝手に名乗ったものではなく、きちんと社長・塚本能交から...

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芸人本書く列伝classic vol.17 常松裕明『よしもと血風録 吉本興業社長・大崎洋物語』

芸人本書く列伝classic vol.17 常松裕明『よしもと血風録 吉本興業社長・大崎洋物語』

吉本興業という会社には、創業時から魅力的な神話がある。創業者は元大阪上町本町橋で荒物問屋を営んでいた吉本吉次郎だが、実質的に寄席経営を仕切っていたのは妻のせいであるというのである。 矢野誠一『女興行師吉本せい 浪花演藝史譚』(ちくま文庫)は膨大な資料を基に書き上げられた評伝の傑作だが、せいが周辺の寄席を買い漁って統合し、興行の一大経営圏を作って...

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芸人本書く列伝classic vol.16 清水ミチコ『主婦と演芸』

芸人本書く列伝classic vol.16 清水ミチコ『主婦と演芸』

○月×日 新宿『ロフトプラスワン』で、ルックスも声も素敵なスタッフさんに、「ブロス読者で、清水さんの文章が楽しみです。特に有名人にさん付けして書くところが好き」と、褒められました。とてもうれしかったけど、「そこですか。そこでいいの?」と念のために聞き返しました。 いや、本当にそこでいいのか。 清水ミチコ『主婦と演芸』(幻冬舎)は、そ...

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芸人本書く列伝classic vol.15 東野コージ(幸治)『この間。』

芸人本書く列伝classic vol.15 東野コージ(幸治)『この間。』

「マジギライ界のパイオニア。女子供に容赦しない。時に女にゃ手も上げる。日曜8時の『ごっつ』で嫌われ、以来、嫌われ芸歴二十五年。走って泳いで自転車乗って、汗流して嫌われる。ファンは全員中年男性。Mr.好感度ピンポイント芸人・東野幸治さんです」 これ、東野幸治が深夜番組『ゴッドタン』の「マジギライ」というコーナーに出演したときの紹介文だそうだ。「マ...

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芸人本書く列伝classic vol.14 若林正恭『社会人大学人見知り学部卒業見込』

芸人本書く列伝classic vol.14 若林正恭『社会人大学人見知り学部卒業見込』

 オードリーの若林正恭にはつきあっている彼女がいないのだそうだ。 『社会人大学人見知り学部卒業見込』は、彼が雑誌「ダ・ヴィンチ」に連載した原稿をまとめた単行本である。これは編集者から直接聞いたのだけど、連載中には長くなってしまって規定文字数を超えてしまった回もあり、それを単行本では旧に復しているなど、雑誌掲載分とは異同があるのだという。そういえば、回に...

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芸人本書く列伝classic vol.13 春風亭一之輔『一之輔、高座に粗忽の釘を打つ』

芸人本書く列伝classic vol.13 春風亭一之輔『一之輔、高座に粗忽の釘を打つ』

落語の演目の中には、あまりもてなそうな男たちが集まってごしゃごしゃやっているだけ、という話がけっこうある。 「浮世床」「寄合酒」なんていうのがそういう例だ。前者は髪結床で順番を待っている男たちのスケッチである。後者はひさしぶりに集まったので、金はないけど一杯やろう、と算段をする話。どちらもストーリーらしいストーリーというものはな...

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芸人本書く列伝classic vol.12 園子温『非道に生きる』

芸人本書く列伝classic vol.12 園子温『非道に生きる』

4月30日に映画監督の園子温氏が水道橋博士と組んで芸人デビューを果たすという(注:2013年当時)。これを聞いて最初に思ったことをまず書かせていただく。 立川流かよ! Bコースかよ! 立川流Bコースについてこのメルマガを読んでいる方に説明する必要はないかもしれないが一応。七代目立川談志(故人)が1983年に落...

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