某月某日
2025年はいろいろなところに行っておりました。これは6月に東方名華祭のため、名古屋に行ったときのこと。
東方名華祭自体は日曜日の開催だったのだが、金曜日に出発した。名古屋に向かう途中の茅ヶ崎で、天中軒すみれさんが独演会を開いていたので顔を出したかったのだ。茅ヶ崎はすみれさんの地元である。すみれ・広沢美舟のコンビで、あまり浪曲に馴染みはないであろうお客さんも沸かせていた。このとき小田原初演を控えていた陰陽師公演のチラシも貼ってくれてあり、ありがたいことであった。
終演後、演者のお二人に挨拶をした。これから各駅停車で浜松を目指しますと言ったら感心された。いや、呆れられたのかもしれない。
茅ヶ崎から熱海行きに乗り、そこから静岡行きに乗り換える。茅ヶ崎から静岡までは乗り換えを一回するだけで着くので、私の感覚では近いのである。途中でネットを見てみたら、沼津市の書肆ハニカム堂が開いていることがわかった。ハニカム堂は沼津市の片浜駅近くにある古本屋で、週末だけの営業が以前は基本だったのだが、だんだん変化して、週末の夜などにも開くことがある不定期営業になっている。この立地でよく頑張っていると思うので、寄れるときには寄ることにしているのだ。
行ってみたら、棚の数は変わらないがより密度が高くなっていた。以前は穴埋めのようになっていた箇所にも意味のある本が置かれている。店主とは顔見知りなのでで、勘定をしてもらってから少しだけお話をした。これからもがんばってください。
その日は浜松まで行って宿泊。駅前のオーセンティックバー・ランブリングボーイで飲もうかと思ったのだが、翌日に備えて早寝をした。
翌日は早朝から起き出して移動をする。目的地の名古屋を通り越して近鉄名古屋線で三重県を南下した。津市に入り、久居駅で降りる。この近くの久居アルスプラザというところで、新刊と古本のフェスティバル〈ホンツヅキ三重〉が開催されるのだ。日程を調べていたら東方名華祭の前々日金曜から始まるということで、これは呼ばれているのだろうと思った。アルスプラザは駅から歩いて15分ほどか。旧奈良街道の、風情ある街並みを眺めながら歩いていく。雨が降っていたのだが、このときはまだ小雨だった。
会場には驚くほど多くの人が詰めかけていた。三重で本に関する催し物が開かれるのが久しぶりだからだろう。私は聴けなかったのだが、トークイベントなどもあったらしい。会場は二つに分かれていて、半分は新刊のスペースになっていた。地元出版社やZINなどのブースがある。
古本即売会場のほうで発見があった。山本若菜『松竹大船撮影所前松尾食堂』(中公文庫)である。この本、元版の単行本よりも中公文庫のほうが見つからず、せっかくならそっちで読もうと思って長いこと探していたのだ。そうか、三重でこの本が呼んでいたのか、と感慨深く購入した。また駅までえっちらおっちら歩く。さあ、名古屋に戻らなければ。
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