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杉江の読書 bookaholic認定2016年度国内ミステリー10位 宮内悠介『彼女がエスパーだったころ』(講談社)

 宮内悠介の連作短篇集『彼女がエスパーだったころ』には三つの特徴がある。 一つは異端とされているものにあえて光を当てる行為だ。たとえば表題作は、ドキュメンタリー作家・森達也がスプーン曲げで一世を風靡した清田益章を取材した『職業欄はエスパー』(角川書店)から想が採られている。〈超能力者〉として世間の好奇心を刺激しまくる存在となった及川千晴という女性が登場...

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