杉江松恋不善閑居 玉川太福独演会入門十五周年記念

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×7。イレギュラー原稿×4(調整待ち、エッセイ、文庫解説×2)、ProjectTY書き下ろし。下読み×1。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

土曜日はさすがに木馬亭定席には行けず、家で仕事をしていた。しかし浪曲が気になってなかなかうまくいかず。がんもどきが三角になったりして、これなら最初から出かけていればよかった、と「寝床」のようなことを言いながら玉川太福独演会へ。

秀吉の母 東家千春・玉川みね子

北の国へ’22 玉川太福・玉川鈴

地べたの二人 15年 玉川太福 玉川みね子

仲入り

紺屋高尾 玉川太福・玉川みね子

玉川太福さんが玉川福太郎さんに入門したのは2007年3月5日、ということでちょうど15年目の節目がたまたま独演会と当たったので、ということでの催しである。詳しいことは『浪曲は蘇る』で、と宣伝したいところだが、やはり何べん聞いても談話というものは新しい発見がある。マクラで太福さんが福太郎入門の記憶について話された。そうか。当時木馬亭の隣は駐車場になっていたのか、とその頃の地図を参照しなかった迂闊さを悔やむ。幸い内容に影響はしないのだが、書きながら執筆者の中に浮かぶ情景が大事なのだ。そうか、その日はアマチュアの方が福太郎宅にお稽古に来ている日だったのか、そこに太福さんも招かれて行って声調べをしたのか、などと書き手にしかわからない感慨にふけった。ちなみに本が出来あがってからお宅に伺ったので、声調べをした部屋の様子などはわかっている。もし加筆することがあったら、そのへんの雰囲気も取り込みたいな、と思いながら「地べたの二人 15年」を聴いた。ご存じのとおり、本来は「10年」という題名なのだが、記念の会なので特別バージョンなのだ。話ができた当時からそれこそ10年以上の時が経っている。最後、風邪に吹かれて転がっていくお菓子はカールじゃないと成立しないのだが、もう関東では普通に買えなくなってしまった。そこは変えられなかったのだな、カールじゃないと転がらないものな、としみじみ時の流れを思った。「紺屋高尾」は国本武春譲りのお外題。「15年」とのリンクがあり、観客が笑う。雰囲気がよく、観客も大いに反応していた。

浪曲は蘇る:玉川福太郎と伝統話芸の栄枯盛衰

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