電撃座通信 桂夏丸「夏丸ヒットパレード VOL.2」20170327

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熱唱!

桂夏丸さんの落語を最初にどこで聞いたのかは覚えていない。そのときは昭和の力士伝を語った後で懐中からマイクを取り出し、懐かしい歌謡曲を朗々と歌った。落語と唄で贅沢な高座だな、と思ったことを覚えている。電撃座で落語興行を始めたときに、ぜひ出てもらいたいと考えたうちのお一人である。念願叶って昨年末に初登場いただき、昨夜が二回目となった。

番組は以下の通り。

江島屋怪談 夏丸

仲入り

懐かしのCM 夏丸

歌謡ショー あき子慕情(増位山大志郎)~赤いランプの終列車(春日八郎)~高原列車よ、さようなら(小畑実)

「江島屋怪談」は完全に意表をつかれた。開口一番に怪談に圓朝噺に入るとは思わないですもの。マクラを聞いて一瞬、「古着買い」かな、と思ったがイカモノの話題が出たので「江島屋騒動」確定である。オチまで聞いて「江島屋怪談」のほうだと判る。古着屋の番頭が雪に降り込められ、イカモノの嫁入り衣装を売りつけられたために命を失った娘の母に出逢うという噺であるから、たしかに昨夜のような寒い晩にはぴったりだ。

仲入りとなり、お客さんが「びっくりした」「怖かったね」と話し合っている。演者の目論見通りだろう。そのあとは賑やかにラジオ時代のCMソングについての漫談だが、もちろん夏丸噺だからそれぞれ歌が入る。ほどよいところで切り上げて歌謡ショーのコーナーとなった。リクエストがあったとかで増位山から入り、旅情シリーズということか。春日八郎、小畑実と歌い継いでお開きになった。いや、よいものを聞かせてもらった。

この他にはない楽しい落語会、次回は5月3日14時からを予定している。ゴールデンウィークの初日なので早い時間に設定した次第である。お出かけのついでにぜひどうぞ。終演後は近くの新宿末廣亭夜席でやっている落語芸術協会の真打披露興行にも間に合います。

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